粉青粉引 簠
儒教祭祀に用いられた祭器(さいき)「簠(ほ)」の蓋にあたります。現在は底部となっている部分の鋸歯(きょし)飾りや四方の突起は、青銅器の名残りを示すものです。刷毛目技法によって全面が白泥に覆われ、重厚感を湛えています。15世紀半ばから地方にも儒教祭祀が広まり、それに合わせて地方の窯で祭器がさかんにつくられましたが、本品もそうした例の一つです。堂々として無駄のない造形は、煩褥(はんじょく)な意匠の青銅器を越え、威厳のあるものとなっています。慶尚南道梁山市の祠址から刷毛目で同形の祭器類が出土し、実際に使われていた状況が明らかになりました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所蔵施設 | 大阪市立東洋陶磁美術館 |
| 作品ID | 980 |
| 登録番号 | 00079 |
| 大分類 | 韓国陶磁 |
| 作品名(よみ) | ふんせいこひき ほ |
| 時代1 | 朝鮮時代 |
| 時代2 | 15世紀 |
| 高(cm) | 13.6 |
| 幅(cm) | 31.0×22.0 |
| コレクション名 | 安宅コレクション |
| クレジット表記 | 大阪市立東洋陶磁美術館(住友グループ寄贈/安宅コレクション) 写真:〓(各画像左下の撮影者名を記入のこと) |
| 重量(g) | 2,680 |