青花 龍波濤文 扁壺

永楽年間には西方との交易が再開され、陶磁器の器形にもイスラム圏の影響と思われるものが増えるなどの変化がみられます。また、西アジア産の良質のコバルト顔料が再び輸入され始め、青花の発色が以前にも増して鮮やかになりました。本器もこの時期に現れた新たな器形のひとつです。本作品では、周囲にさかまく波を描き、龍の姿を白抜きで大きく表しています。体の細部には陰刻が加えられ、瞳のみコバルト顔料で描かれています。まさしく「画龍点睛」の故事を表すかのような堂々たる龍の姿です。トルコのトプカプ宮殿には16世紀の銀製の蓋が付いた同形品が伝世しているほか、景徳鎮市珠山より類品が出土しています。

項目 内容
所蔵施設 大阪市立東洋陶磁美術館
作品ID 37
登録番号 00574
大分類 中国陶磁
作品名(よみ) せいか りゅうはとうもん へんこ
時代1 明時代
時代2 永楽(1403-1424)
高(cm) 45.0
幅(cm) 35.0×23.8
景徳鎮窯
コレクション名 安宅コレクション
クレジット表記 大阪市立東洋陶磁美術館(住友グループ寄贈/安宅コレクション) 写真:〓(各画像左下の撮影者名を記入のこと)
重量(g) 6,920