粉青鉄絵 魚文 深鉢

悠然と泳ぐ高麗鱖(けつ)魚と思われる淡水魚が二尾、白化粧をした鉢の内外に、水草を添えて鉄絵具で描かれています。白化粧をし素焼きをした素地に、鉄の顔料で描く技法の粉青鉄絵は、忠清南道公州市反浦面鶴峰里鶏龍山の山麓に窯址があります。本作は、儒教の儀礼に用いる「洗(せん)」と呼ばれる祭器です。両側に把手が付く大きな深鉢の魚文様は類例が少ないのですが、象嵌による類似品が全羅北道扶安郡保安面の牛東里窯址から出土しており、象嵌からより簡略化した鉄絵粉青へと変遷したことがうかがえます。のびやかな筆致による絵付けもすぐれ、優品の一つに数えられます。

項目 内容
所蔵施設 大阪市立東洋陶磁美術館
作品ID 1040
登録番号 00142
大分類 韓国陶磁
作品名(よみ) ふんせいてつえ ぎょもん ふかばち
時代1 朝鮮時代
時代2 15世紀後半-16世紀前半
高(cm) 16.8
口径(cm) 31.3
鶏龍山窯
コレクション名 安宅コレクション
クレジット表記 大阪市立東洋陶磁美術館(住友グループ寄贈/安宅コレクション) 写真:〓(各画像左下の撮影者名を記入のこと)
重量(g) 2,220