秀吉の激怒、謎めく文禄の国書

重要文化財 綾本墨書 明王贈豊太閤冊封文 文禄5年(1596)

豊臣秀吉は天正11年(1583)に大坂を本拠地に定め、全国統一を成した後、アジアへの支配拡大を目論みました。これは最初の出兵の講和交渉に際し文禄5年(1596)に明国王から秀吉に贈られた国書で、大坂城で秀吉に渡されました。「秀吉を明の臣下として、日本国王に封ずる」とあり、それは彼の望んだことではなく、交渉は決裂しました。伝承によれば、激怒した秀吉は国書を引き裂いたそうですが、そうした痕跡はなく、秀吉の臣堀尾吉晴に下げ渡されたといいます。吉晴の娘婿石川忠総の一族に伝来しました。

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項目 内容
大阪の力 都市の力
所蔵施設 大阪歴史博物館
カテゴリー 高精細