青磁 砧形瓶

器形の名称は、衣を打って柔らかくするための道具の砧(きぬた)に似ることに由来するとも言われています。本作の祖型は中国北宋にありますが、やはり高麗らしさがみられ、口を水平状にひろげ、角張った肩をなすその凝縮された造形も、どこか優美な柔らかさが感じられます。北宋の徐兢が著した『宣和奉使高麗図経(せんなほうしこうらいずきょう)』(1124年序)には高麗翡色青磁が汝窯に似るとありますが、底部に小さな硅石(けいせき)目が残されているなど、たしかにその影響関係があったことが窺えます。同種の陶片が全羅南道康津郡沙堂里窯址で出土しています。

項目 内容
所蔵施設 大阪市立東洋陶磁美術館
作品ID 1107
登録番号 00213
大分類 韓国陶磁
作品名(よみ) せいじ きぬたがたへい
時代1 高麗時代
時代2 12世紀前半
高(cm) 21.8
コレクション名 安宅コレクション
クレジット表記 大阪市立東洋陶磁美術館(住友グループ寄贈/安宅コレクション) 写真:〓(各画像左下の撮影者名を記入のこと)
重量(g) 780
最大径(cm) 11.9