日本の天文学の歴史を映す、間家に伝わる屈折望遠鏡

重要文化財 屈折式望遠鏡 江戸時代(19世紀)

江戸時代の大阪町人は専門技能をもつ人が少なくありませんでした。天文学者間重富(はざましげとみ、1756~1816)・重新(しげよし)の親子もそうで、これは重新が使った天体観測用望遠鏡です。文政6年(1823)にオランダから幕府に献上され、大坂で御用測量にあたっていた重新に貸し出されました。間重富は長堀の裕福な商家に生まれ、我が国で初めて西洋天文学による寛政暦法を完成させ、幕府の改暦に貢献しました。間家の観測資料は幕府天文方の資料が限られるなかで、江戸後期の天体測量資料として大変貴重です。

項目 内容
大阪の力 市民の力
所蔵施設 大阪歴史博物館
カテゴリー 高精細